家事について

 ひとり暮らしの私は、基本ひとりでごはんを食べているはずだが、多忙にかまけて食事を抜くこともあるし、外食も多い。人を招いてのおうちごはんも好きなので、「ひとり飯」がこんなに長い間続いたのは人生で初めての経験であった。そんなステイホーム期間に取り組んだことがある。自分のためにだけ作るごはんは、料理が好きといっても、人に振る舞うときほどの力は入らない。ご飯に振りかけ、バナナとコーヒー、で済ますこともしばしばだ。そんな食生活が長く続くとカラダに良い訳がないし、世間では免疫力を上げろ上げろと言われていた時期。なので、バランスの良い食生活を目指して自粛期間中は食事を撮影することにした。写真を撮って記録を残すとなると、なぜだか頑張れた。

 彩りにも気を遣うし、器も選ぶ。なんだか楽しくなってきて品数も増えた。良いこと尽くしのようだが、難点も発覚。ひとつは、撮影するがために料理が冷めること。もうひとつは、品数を増やそうとすると食材の種類も増えるので腐らせてしまう可能性が上がることだ。なんとしてでも使い切りたい、同じ食材でも出来るだけ違う味で楽しみたいと思えば思うほど、食事について考える時間が増えるのだ。消費する順番を考慮した上での飽きの来ないメニュー構成。栄養バランス。何がどれくらい残っているかの在庫管理と無駄のない買い出し。

 家族の食生活を一手に担う人ってほんま凄いな、と改めて感心した。ひとり暮らしに比べたら作る量も多い。好き嫌いのある子どもがいたり、時間差で帰宅する家族にも早朝のお弁当づくりなど、すべてに対応。料理だけでなく、掃除に洗濯、子育てに介護、プラス仕事もする人たちがいる。こんな重労働を365日続けているなんて。超人的に感じるし、家族のためにだから出来るかな、と思い直したりした。

 ステイホーム生活で家族の時間が増えて嬉しいというインタビューをテレビで観て、同居する家族がいるっていいな、ステイホーム=ひとりじゃないって羨ましいなと思った私。一方でステイホーム生活で虐待が増えた、離婚が増えたというニュースを聞いて、悲しい気持ちになり、ひとりで良かったかもと思い直す私もいる。思い直しを繰り返しながら、今思うことを次のブログでは書いてみようと思う。