くだらないものグランプリ

 ブログを書かなくなって1年半が過ぎた。年に15回という目標を達成できなかった2020年を経て、2021年に3回ほど更新しそれきりだ。久方ぶりの投稿はもうすぐ本番当日を迎える「くだらないものグランプリ」について書こうと思う。くだらないものグランプリは、2020年に始まった製造業者発の、文字通り「くだらなさ」を競うイベントだ。名古屋で開催されるはずだった展示会で、出展企業の有志が共同で出展ブースをひとつ借りて、ただ並べるだけの展示ではなく “動きのある” ブースを作ろうということから始まった。各社が持つ技術を目を引くパフォーマンスで盛り上げ、集客できたら楽しいね!といったような声掛けで数社が集まったように記憶している。ふわっとしたアイデアで、まだまだカタチにならないうちにコロナによる展示会そのものの中止のお知らせが主催者から告げられたのだ。そのまま盛り上げブースの話は白紙になってもおかしくない状況だった。

 なのに、である。コロナ禍で身動きが取れなくなった活きのいい町工場集団は、エネルギーが余っているのか “盛り上げブース” の小さな芽をあれよあれよという間に自慢の技術をくだらないものに注ぎこみ、そのくだらなさを競い合うイベントにまで開花させたのだ。たまたま名古屋開催のリアル展示会に出展を決めていたエストロラボもそのご縁に預かり、発起人たちの熱量に引きずり込まれた。記念すべき「第一回くだらないものグランプリー」にエントリーし、シャー芯に穴をあけて「世界一折れやすいシャーペンの芯」をつくる好機を得たのだった。それが2年前の話で、回を重ねるごとに注目を浴びるイベントとなり、10月15日に「第3回くだらないものグランプリ」の本番が開催される。各社の事前PR動画がYouTubeで見られるようになっていて14日までは、視聴者が1社に1票(1ポイント)を投じられるようになっっている。本番の15日は生配信される各社のプレゼンを見て1社を選び、1票で3ポイント入る仕組みだ。各社が作る動画の質、本番のプレゼン力、メディアへの露出、そしてくだらなさが年々確実に増しているのが凄い。エストロラボはシャー芯以降、ネタもないのでエントリーせず視聴者として参加している。先日社員たちと「事前投票始まってるよーYouTube見た?」などと雑談しながら「次は〇〇に穴あけよか?」と、くだらないネタがひとつ湧いた瞬間があった。「次は、あーしようこーしよう。その段階から動画撮っとくw?」と会話が弾んだ。休憩時間の雑談という空気がそうさせたのかもしれない。第2回のくだらないグランプリへのエントリーについて話し合った会議の時には「アイデア浮かばず断念」となった。今回湧いてでたアイデアがカタチになる日が楽しみである。

 ブログを綴らなくなった言い訳はあれこれあるが、突然書こうと思った理由は二つ。「くだらないものグランプリ」の事前動画を見て妙なエネルギーが湧いたことと、経年劣化したブログにコメントを入れてくれている方がいることに今ごろ気づいたことだ。読んで下さって有難うの意味を込めて、くだらないものグランプリの紹介ブログを終えようと思う。慣れていないというのは怖いもので、これだけ書くのに2時間もかかった。次の更新は来年になりそうだ。

第3回くだらないものグランプリ

第3回くだらないものグランプリ  

熱量は伝播する

最初の企画はとてもふわふわしたものだった。
「にぎやかしブース」を共同で借りて、リアル展示会を盛り上げよう…といった感じ。“祭り”的なことは感じたが具体的なことが何も分からなかった。名古屋で開催されるリアル展示会に出展することを決めていた。今回の展示会は社員主導。私は予算を捻出する係。ちょうどサンプル製作をし始めたころに誘われて、私あんまりやることないし、にぎやかしブースでも担当するか~ぐらいのノリでふんわりエントリーしたのを薄らぼんやり覚えている。

8月中旬にリアル展示会がコロナで中止となり、にぎやかしも無くなると思いきや、動画製作、公開、投票というカタチで企画がどんどん進んでいき、気が付けばふわふわ感はゼロ。期日とやるべきことが決まり、あっぷあっぷ言いながらついていくことに。ちょうどその頃めったにない特需が入り、加工機はフル稼働。全ての機械が汎用機である細穴屋としては、みんなと話し合っているヒマも「くだらないもの」を作っているヒマもなくなった。特需を喜ぶ裏で、やばいやばいと焦る気持ちが膨らんでいく。期日がせまる中「世界一折れやすいシャー芯」を作ることを思いつき、社員と共有。そこからが早かった。動画製作のセミナー受けたり、絵が上手な社員に私のイメージから絵コンテを描いてもらったり。

熱量グラフ

(くだらないものグランプリ 熱量グラフ)
主催者メンバーが名古屋から突撃取材に来てくださって一気に現実味が増したあの日。

稼働の少ない日を狙ってシャー芯に穴加工し、それを撮影し・・・私が知らない間に動画製作は進み、もっとこうしようああしようとブラッシュアップされていった。動画なんて作ったこと無いのに、である。うちの子らやるなぁ、と感心したし感動した。突き動かされるように、伸び悩む投票数を伸ばすべく今までの友人知人にお願いのメッセージを送った。するとすこぶる良い反応。企画の主旨がコロナ禍で落ち込んだ人々の心をつかむのか、面白い~、すご~い、笑える~!と事前動画を見てくれる人が増えていった。“一生懸命”の熱量は離れていても伝わるのだ。事前投票1位になってからの熱量はぐんと上がり、社員と投票してくれた人たちの期待に応えたいという気持ちが一気に膨れ上がる。あの“ふわふわ感”はどこへやら。「くだらないもの」にこんなに熱中するなんて。

主催者の熱量もエントリー企業の熱量もどんどん上がっていくのを感じながら当日を迎えた。決戦動画を見てくださった人は分かると思うが、情けないかな緊張しすぎて震えが止まらない私。結果は3位。されど、やりきった感は1000%。そして「くだらないものグランプリ」ロス(笑)。
「第1回 くだらないものグランプリ」
何がスゴイって、主催者も参加企業のメンバーであること。そして決戦プレゼンが終わったあとの集合写真のこの笑顔!この仲間たちとお仕事してみたい、と思うのは私だけではないと思う。

▼決戦の様子はコチラ(4時間16分)
https://youtu.be/Ym1CVrvRrVw
・エストロラボのプレゼンは2:05あたりから
・プレゼン終了後の座談会は3:35あたりから
・結果発表は4:00あたりから