放電加工とは、カミナリと似た放電現象を利用した加工方法です。放電させる「電極」と呼ばれる金属と被加工物(電気が通る材質であることが必須)とのスキマに、微細な放電を繰り返し発生させることで加工を進めます。その種類は、型彫放電加工とワイヤーカット放電加工の2種類に大別されることが多いですが、「細穴放電加工機」と呼ばれる、小さい穴加工のみに特化した機械で加工する細穴放電が、第三の放電加工です。
丸いパイプを電極として用い、放電の火花により金属を溶かして穴をあけます。パイプ内に水を通し、放電により高温になった部分を冷却すると同時に溶けた金属片(スラッジ)を穴から外に排出しつつ掘り進めます。被加工物とは非接触で加工ができるため、ドリルなどの切削では難しい曲面や高アスペクト比(深い穴)の加工が可能です。